瓦屋根って実際どうなの?メリット・デメリットを専門業者が本音で語ります

はじめに:瓦屋根に興味がある方へ|選ばれる理由とよくある疑問
昔ながらの日本の住宅に多く使われてきた瓦屋根。見た目が美しく、耐久性にも優れているため、今でも「やっぱり瓦がいいな」と考える方は少なくありません。
しかし一方で、「重くて地震に弱いのでは?」「費用が高そう」など、デメリットに不安を感じている方も多いのではないでしょうか。
この記事では、屋根のプロの視点から瓦屋根の本当のメリット・デメリットを正直に解説します。
瓦の種類やほかの屋根材との違い、費用の目安まで、これを読めば「瓦って実際どうなの?」という疑問がすっきり解決するはずです。
第1章:瓦屋根の基本をおさらい|種類とその特徴
瓦屋根と一口に言っても、実は素材や製法の違いでいくつかの種類に分かれます。
それぞれの特徴を知ることで、自分の家に合った瓦選びのヒントになります。
● 粘土瓦(日本瓦)

伝統的な製法で焼かれた瓦で、”和瓦”や”いぶし瓦”などが代表格。50年以上もつ高耐久性が魅力です。重厚感と風格のある見た目から、和風建築との相性が抜群です。
● 釉薬瓦(ゆうやくがわら)

粘土瓦に釉薬をかけて焼いたもので、ツヤのある美しい色合いが特徴。色あせしにくく、洋風住宅にも合わせやすい点がメリットです。
● セメント瓦・モニエル瓦

セメントと砂を原料に成型した瓦。1970~90年代に多く使われましたが、現在は廃盤品が多く、劣化による補修が難しいこともあります。
● 軽量瓦(ハイブリッド瓦)

最近では、瓦の見た目を保ちながらも重量を大幅に軽減した製品も登場しており人気です!耐震性を重視したい方に選ばれています。
第2章:瓦屋根のメリット|プロ目線で見る“良いところ”

瓦屋根には、長く使われてきた理由があります。実際に多くの施工に携わってきた立場から、その“良いところ”を本音で紹介します。
● 驚くほど長寿命で経済的
粘土瓦は適切な施工と下地さえあれば50年以上持つと言われており、寿命の短い屋根材に比べて生涯コストが抑えられる傾向があります。一度しっかり施工しておけば、何度も張り替える必要がない点は大きなメリットです。
● 断熱性・遮音性が高く快適
瓦自体が厚く重みがあるため、夏の暑さや冬の冷えを和らげてくれる断熱性、雨音を抑える遮音性に優れています。「夏でも2階が意外と涼しい」といった声も多いです。
● 火に強い安心素材
瓦は不燃材のため、火災に強いという特徴も。密集地では万が一の延焼リスクを抑えるうえでも安心できる屋根材です。
● 見た目の美しさと重厚感
和瓦や釉薬瓦は、年月が経っても美しさを保ちやすく、風格のある佇まいが魅力です。和風建築はもちろん、最近ではモダンな住宅に瓦を採り入れるケースも増えています。
● メンテナンス頻度が少ない
スレートや金属系の屋根に比べて、表面の劣化や再塗装の必要がほとんどないため、日々のメンテナンスに手間がかかりません。定期点検とズレ・割れの補修だけで十分に保てます。
第3章:瓦屋根のデメリット|実際に施工して感じた“注意点”

瓦屋根には確かなメリットがある一方で、実際に施工・点検を行う現場目線では「注意しておきたいポイント」も少なくありません。
「いいものだからこそ、ちゃんと理解して選んでほしい」――そんな思いで、あえてデメリット面も包み隠さずお話しします。
● 重さによる構造への負担
瓦は1枚1枚が重く、屋根全体で見ると非常に重量のある屋根材です。特に古い住宅や簡易構造の建物に載せると、建物全体に負荷がかかる可能性があります。
構造がしっかりしていない住宅に無理に瓦屋根を載せると、地震時の揺れやすさや柱・梁へのダメージにもつながるおそれがあります。瓦を選ぶなら、構造補強が必要かどうかの事前チェックが不可欠です。
● 落下・ズレのリスク
瓦は頑丈な一方で、固定が甘かったり、漆喰が劣化していたりするとズレたり落下したりすることがあります。特に台風や地震などの自然災害時には、そのリスクが高まります。
とくに軒先や棟(むね)の瓦は風の影響を受けやすく、一部が飛ばされて近隣に被害を与えてしまうケースも。そのため、定期点検や軽量瓦・防災瓦への切り替えなど、対策が重要になります。
● 職人の技術によって仕上がりが左右される
瓦屋根の施工は、職人の腕が仕上がりを大きく左右する工事のひとつです。
施工方法や固定の仕方、棟の納め方など、正しい知識と経験がないと見た目も耐久性も不十分になってしまうことがあります。逆に、技術のある職人が施工すれば非常に美しく丈夫な屋根になります。
そのため、瓦屋根を選ぶ際は「どんな瓦を使うか」だけでなく、“誰が施工するか”も同じくらい重要です。
● 一部の補修やリフォーム費用が高くなりがち
瓦は基本的に丈夫な屋根材ですが、一部の補修でも足場が必要になることが多く、費用が高めになる傾向があります。
また、瓦の種類によっては廃番(はいばん)になっており、差し替え用の在庫がないことも。部分補修が難しいケースでは、棟全体の取り直しや広範囲の葺き替えが必要になる場合もあります。
第4章:自分の家に瓦屋根は合っている?判断ポイントをチェック

瓦屋根の魅力もデメリットも理解したうえで、「じゃあ、うちには向いてるの?」と感じた方も多いはず。
ここでは、瓦屋根が本当にマッチする住宅とはどんなものか?を判断するためのポイントをご紹介します。
● 構造的にしっかりした建物かどうか
瓦屋根は重いため、それを支える構造の強度が重要です。築年数が古く、構造材が細い住宅では、軽量瓦や別素材の屋根材に変更するのも一つの選択肢です。
構造補強をすれば設置可能なケースもありますので、リフォーム前には必ず専門業者による調査を受けましょう。
● 住宅の外観デザインと瓦の相性
和風住宅はもちろん、最近では洋風やモダンなデザインにも合う瓦も増えています。デザインとのマッチングを事前にシミュレーションしておくと安心です。
とくに釉薬瓦やフラットな形状の軽量瓦は洋風の建物にも違和感なく調和します。
● メンテナンスや点検をしっかり行えるか
瓦屋根は長寿命ですが、「メンテナンスフリー」ではありません。定期点検や漆喰補修などをきちんと続ける意識がある方には向いているといえます。
逆に、「全く手入れしないで30年放置したい」という方には金属屋根やスレートの方が合っている場合もあります。
● 将来の修繕計画や予算と合うか
瓦屋根は初期費用が高めですが、長い目で見ればお得になる可能性もある屋根材です。一方で、部分補修でも高所作業や足場費用がかかるため、将来のメンテナンス予算も含めてトータルで考えるのがポイントです。
第5章:瓦屋根の費用相場|施工内容ごとの目安と注意点

瓦屋根の導入や補修を検討する際、「いったいどれくらいの費用がかかるの?」と気になる方は多いでしょう。
ここでは、実際の施工内容ごとの目安や、見積もり時の注意点を詳しくご紹介します。
● 新築時の瓦屋根施工費用の相場
新築で瓦屋根を採用する場合、屋根の形状や面積、瓦の種類によって費用が変わります。
- 日本瓦(いぶし瓦):1㎡あたり 約9,000~15,000円
- 釉薬瓦:1㎡あたり 約8,000~13,000円
- 軽量瓦:1㎡あたり 約7,000~12,000円
たとえば、一般的な30坪の住宅で80㎡の屋根面積がある場合、瓦の種類によっては約70万円~120万円ほどが目安となります。
● 瓦の葺き替え費用の目安
既存屋根を瓦に葺き替える場合は、古い屋根材の撤去や下地補修費が加算されます。構造補強や防水シートの張り替えも必要になるため、新築よりやや割高になります。
- 既存屋根材の撤去費:1㎡あたり 約2,000~4,000円
- 下地補強・防水施工費:1㎡あたり 約3,000~5,000円
- 瓦葺き費用:1㎡あたり 約8,000~14,000円
→ 合計で1㎡あたり 約13,000~23,000円が相場。80㎡で見積もると、約100万円~180万円の費用がかかる計算です。
● 部分補修や棟の取り直し費用
屋根全体でなく、部分的にメンテナンスする場合の費用は以下が参考になります。
- 棟瓦の取り直し:1mあたり 約5,000~8,000円(10mで約5~8万円)
- 瓦の差し替え:1枚あたり 約3,000~5,000円(※足場が必要な場合は別途費用)
- 漆喰補修(面戸など):1mあたり 約3,000~6,000円
「瓦1枚のひび割れだけだから…」と放置しがちですが、雨漏りの原因になるため早めの対応が大切です。
● 足場費用は別途かかる?
屋根の勾配が急だったり、2階以上の高さになると、安全対策として足場を組む必要があります。
その費用はおおよそ以下の通りです。
- 足場代:1㎡あたり 約600~1,200円(※30坪住宅で約10万~20万円)
全体の工事費を左右するポイントになるため、「足場費用が含まれているか?」を見積書で確認することが重要です。
● 見積もり時のチェックポイント
費用を比較する際には、単価だけでなく以下の点も要チェックです。
✅ 瓦の種類や仕様が明記されているか?
✅ 下地・防水シートの施工内容が含まれているか?
✅ 漆喰や棟の施工範囲が曖昧になっていないか?
✅ アフター保証や点検サービスの有無は?
「安すぎる見積もり」は、必要な工程が抜けている場合もあります。
逆に、「高い見積もり」でも足場や保証が含まれているなら妥当な場合もあるので、総合的な内容を比べるのがポイントです。
第6章:よくある質問(FAQ)

Q1. 瓦屋根は本当に地震に弱いの?
A. 現代の瓦屋根は、防災瓦や引っ掛け桟工法などの技術でしっかり固定されるため、昔に比べて耐震性が向上しています。建物の構造がしっかりしていれば、安心して採用できます。
Q2. 瓦が1枚割れただけでも修理は必要?
A. はい、放置するとそこから雨水が入り込み、下地の腐食や雨漏りにつながる可能性があります。早めの差し替えをおすすめします。
Q3. 瓦の種類は自由に選べるの?
A. 新築や葺き替えであれば選択肢は豊富です。ただし、既存の屋根との相性や構造的な制約によっては適さない場合もあるので、専門業者と相談しながら選びましょう。
Q4. 瓦屋根の塗装は必要?
A. 基本的に粘土瓦や釉薬瓦には塗装は不要です。ただし、セメント瓦やモニエル瓦は定期的な再塗装が必要な場合があります。
第7章:瓦屋根のことで悩んだら、私たちにご相談ください

瓦屋根は、見た目の美しさだけでなく、耐久性・快適性・安全性にも優れた魅力ある屋根材です。
とはいえ、重さや費用、施工業者の選び方など、検討すべきポイントも多いのが現実です。
だからこそ、迷ったときはぜひ「屋根修理ダイレクト寝屋川」にご相談ください。
私たちは屋根工事のプロとして、地域密着で数多くの瓦屋根を手がけてきました。
「瓦にしたいけど、うちに合うか不安…」 「古い屋根を部分補修するだけでも大丈夫?」
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